この地域の先住民族には古くから知られていた滝ですが、1870年にイギリス領ギアナ植民地の政府測量士に任命されたイギリス人地質学者チャールズ・バリントン・ブラウン率いる調査隊によってヨーロッパ人にも発見されました。ブラウンとパートナーのジェームズ・ソーキンスは 1867年にジョージタウンに到着しており、共同で、また個別にも調査を行いました。その結果、ブラウンは単独で滝を発見しました。カイエチュール滝を詳細に調査する時間がなかったため、1年後に再び訪れ、徹底的な測量を行ないました。ブラウンの著書「カヌーとイギリス領ギアナのキャンプ生活」は 1876年に出版されました。2年後の 1878年には「アマゾンとその支流15,000マイル」を出版しました。
パタモナ・インディアンの伝説によると、カイエチュール滝は、自らを犠牲にしたクイットゥウク族の老人、あるいはトシャオ族(族長)にちなんで名付けられました。マコナイマはパトマナ族の神であり、滝を漕いで下って人々を救ったと言われています。しかし、ブラウンが滝を発見した夜、先住民から別の伝説が伝えられました。そのため、この滝は「カイエトゥール」(「クイクマン」、「トゥウク」は「広い場所」、滝は「エメル」を意味し、「老人の滝」を意味する)と名付けられました。
カイエトゥール滝はガイアナの主要な観光名所です。ガイアナの熱帯雨林の中心に位置するカイエトゥール国立公園内にあります。公園にはカイエトゥール滝の頂上から徒歩約 15分のカイエトゥール国際空港があり、首都ジョージタウンのオグル空港(Ogle Airport(Eugene F. Correia International Airport))とチェディ・ジェーガン国際空港(Cheddi Jagan International Airport)への便が頻繁に運航しています。
ガイアナにおけるカイエトゥール滝の場所が判る地図(Map of Kaieteur Falls, Guyana)