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キナバル山


 キナバル山(ドゥスン語:Gayo Ngaran(ガヨ・ンガラン)またはNulu Nabalu(ヌル・ナバル)、マレー語:Gunung Kinabalu(グヌン・キナバル)、英語:Mount Kinabalu)は、東南アジアのボルネオ島マレーシア領にある有名な山です。マレーシアおよび東南アジア海域最高峰であり、ボルネオ島サバ州に位置します。標高 4,095メートル(13,435フィート)で、地球上で 3番目に高い島嶼の山、東南アジアで 28番目に高い山、世界で 20番目に目立つ山です。この山は、マレーシア・サバ州西海岸地区ラナウ地区に位置しています。キナバル山の位置する一帯のジャングルと山岳部は「キナバル自然公園」として世界遺産(自然遺産)に登録され、貴重な自然が保護されています。
 1997年には、衛星技術を用いた再調査(GPSを使用した精密測量)が行われました。この報告書は、キナバル山の山頂(ローズピーク(Low's Peak)として知られる)の標高が海抜 4,095メートル(13,435フィート)であると定めており、これはこれまで発表されていた4,101メートル(13,455フィート)よりも約 6メートル(20フィート)低い数値です。
 キナバル山とその周辺地域は、5,000~6,000種の植物、326種の鳥類、100種以上の哺乳類が確認されており、類まれな生物多様性を誇ります。この豊かな野生生物の中には、ラフレシアやオランウータンといった有名な種も含まれています。
 ローズピークは、登山用具を持たずに、健康な体力のある人であれば主要ルートで登ることができます。ただし、国立公園の規制と高山病のリスクがあるため、登山者は常に認定ガイドの同行が必要です。
 
キナバル山 イメージ(キナバル山の山頂、ローズピーク)
キナバル山
 
キナバル山 登山地図(Climbing route Map of Mount Kinabalu, Malaysia)
キナバル山 登山地図
 
キナバル山への登山ルート
 キナバル山への登山者は、キナバル自然公園の規則により、入山届提出と入山料の支払いおよびガイドの随行が義務付けられています。
 登山口は2箇所あります。1つ目の登山口は、キナバル自然公園の公園事務所(標高 1,564m)から約5.5kmの場所にあるティムポーン・ゲート(Timpohon Gate)で標高は 1,866メートルです。2つ目の登山口は、メシラウ・ネイチャー・リゾート(Mesilau Nature Resort)です。メシラウ・ネイチャー・リゾート登山口の方が標高としては約300メートルほど高いですが尾根越えをして一旦谷へ降りて再び登る登山コースとなっているため、全長として2キロメートルほど長くなるのと総上昇量(標高差の合計)が多くなります。なおこの2つの登山道は、キナバル山への登山ルートにある最大の山小屋であるラバン・ラタ・レストハウスの手前2kmの場所(ラヤン・ラヤン小屋)で合流します。
 登山口周辺に宿泊施設があり、キナバル自然公園の公園事務所へ併設された施設や公園外に宿泊施設があります。サバ州公園には、キナバル山登山のための「ステラ・サンクチュアリ・ロッジ(Sutera Sanctuary Lodges、通称:ステラ・ハーバー(Sutera Harbour))」と呼ばれる民間組織があります。キナバル山への登山は、健脚であれば日帰りが可能ですが、一般的には1泊2日の山行きとなります。標高 4,095メートルで日本では体験できない4000メートル超の高山ですが、特に危険な場所は無く、体力を調えて地道に登れば一般登山者でも登頂可能な山です。1泊2日での登山の場合は、一日目は標高 3,273メートルのラバン・ラタ・レストハウス(Laba Rata Resthouse)まで登り、この山小屋で宿泊し、二日目は早朝に出発し、キナバル山の山頂に立ち、その日のうちに登山口まで下山します。
 ティムポーン・ゲート登山口から1泊2日で登山する時の具体的なルートとしては、まずキナバル自然公園の公園事務所からミニバスもしくは徒歩で標高 1,866メートルのティムポーン・ゲート登山口まで行きます。登山口から3時間から6時間かけて1日目の宿泊場所であるラバン・ラタ・レストハウスまで登ります。この山小屋の近くにはヘリパッドがありますが、山小屋のための荷揚げはポーターが担っており、35kgの荷物を背負うポーター達を登山道で見かけます。山小屋はベッドの相部屋でシャワーしかありませんが、暑いお湯があり、レストランでは暖かい食べ物が提供されています。標高が3200メートルを越えていますが、日本と違い熱帯にあるためか、周辺には樹が生えています。二日目は早朝に出発し、2時間から4時間かけて、キナバル山の山頂(ローズ・ピーク = Low's Peak、標高 4,095メートル)を目指します。森林限界は3500メートル前後にあり、それより上は花崗岩の岩肌を歩く登山道となっています。
 標高 4000メートル超の登山となるので、高山病に注意が必要です。体力的に自信があっても登山口からの日帰り登山は行わず、1泊2日で高度順応を考えつつ、ゆっくり慎重に登山し、体調に不安が出れば、躊躇せずに引き返しましょう。
 
キナバル山と周辺の山と登山口および山小屋
  1. キナバル山 / Mount Kinabalu(マレー語:Gunung Kinabalu):標高 4,095メートル
  2. キナバル自然公園の公園事務所 / Kinabalu Park Headquarters:標高 1,564メートル
  3. ティムポーン・ゲート(登山口) / Timpohon Gate:標高 1,866メートル
  4. ロウィー避難小屋&コムボロンゴー・テレコム・ステーション / Lowii Shelter and Komborongoh Telekom Station:標高 2,230メートル
  5. メシラウ・ネイチャー・リゾート(登山口) / Mesilau Nature Resort:標高 2,000メートル
  6. ラヤン・ラヤン小屋 / Layang Layang Hut:標高 2,702メートル、ティムポーン登山口とメシラウ・ネイチャー・リゾート登山口からの登山道の合流点
  7. ウィッロソ避難小屋 / Willoso Shelter:標高 2,970メートル
  8. パカ・ケーブ避難小屋 / Paka Cave Shelter:標高 3,052メートル、ヘリパッドあり
  9. ラバン・ラタ・レストハウス / Laba Rata Resthouse:標高 3,273メートル、宿泊可能(相部屋ベッド、シャワー・トイレ共同)でレストラン・売店あり、ヘリパッドあり
  10. ガンティング・ラガドン小屋 / Gunting Lagadon Hut:標高 3,323メートル
  11. サヤット・サヤット小屋 / Sayat-Sayat Hut:標高 3,668メートル、キナバル山頂の手前にある最後の山小屋
 
 キナバル山は、堆積岩および超塩基性岩石に貫入する花崗閃緑岩から形成された巨大なプルトンであり、キナバル山塊の中心部、すなわち核を形成しています。花崗閃緑岩は、おそらく始新世から中新世にかけての強く褶曲した地層、およびそれに伴う超塩基性および塩基性火成岩に貫入しています。数百万年前、溶岩として地殻から隆起しました。地質学的には、花崗閃緑岩が冷えて固まったのは約 1000万年前であるため、非常に若い山です。
 現在の地形は、中期鮮新世の準平原と考えられており、アーチ状で深く開析しており、キナバル花崗閃緑岩体はこの中をアイソスタシー調整によって隆起しました。現在も年間約 5ミリメートル(0.20インチ)の高さを上昇しています。
 約 10万年前の更新世には、キナバル山は氷床と氷河に覆われていました。これらの氷河が斜面を流れ落ちる過程でキナバル山の表面を削り、北側には深さ 1,800メートル(5,906フィート)のロウズ・ガリー(ヒュー・ロウにちなんで名付けられた)を形成しました。ゴツゴツとした岩峰を見れば、その花崗岩の組成と氷河の形成過程が容易に見て取れます。
 
マレーシアにおけるキナバル山の場所が判る地図(Map of Mount Kinabalu, Sabah, Borneo Island, Malaysia)
キナバル山地図
地図サイズ:560ピクセル X 340ピクセル
 
キナバル山地図(Google Map)
 

 
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