ブロークンヒル(英語:Broken Hill, New South Wales)は、オーストラリア南東部のニューサウスウエールズ州内陸部(ニューサウスウェールズ州西端)にあり、アウトバック最西部に位置する都市です。内陸の鉱山都市で、南オーストラリア州との州境近く、バリアー山脈のバリアーハイウェイ(A32号線)とシルバーシティハイウェイ(B79号線)の交差点に位置しています。標高は 315メートル(1,033フィート)で、寒冷な半乾燥気候で、平均降水量は 265ミリメートル(10.4インチ)です。最寄りの主要都市は南へ300キロメートル(190マイル)離れたミルデューラ(Mildura、ビクトリア州)です。最寄りの州都は南西へ500キロメートル(310マイル)以上離れた南オーストラリア州の州都アデレードで、アデレードとはバリアーハイウェイA32号線で結ばれています。南緯 31度57分 東経 141度28分です。オーストラリア内陸部にあるアウトバック(人口が希薄な砂漠地帯)に位置してますが、かつては世界最大規模の埋蔵量を誇った銀/亜鉛/鉛鉱山があり、内陸にしては大きな街でした。
銀・鉛・亜鉛鉱石の発見をきっかけに様々な鉱山が開採され、1990年代まで繁栄した鉱山町として認知されたブロークンヒルは、オーストラリアの鉱業、労使関係、そして経済史において重要な位置を占めています。1990年代後半から 2000年代にかけて経済状況は低迷しましましたが、ブロークンヒル自体は 2015年に国家遺産リストに登録され、現在もオーストラリアで最も長く続く鉱山町として知られています。
歴史的にオーストラリアの新興都市の一つとされるブロークンヒルは、「シルバーシティ」、あるいは「西のオアシス」や「アウトバックの首都」とも呼ばれてきました。シドニーから西に 1,100km以上離れ、砂漠に囲まれているにもかかわらず、町には著名な公園や庭園があり、「リビング・デザート・スカルプチャーズ」などの数々のアトラクションを提供しています。この町は日照時間が長いため、太陽光発電の潜在性が高いです。ブロークンヒル地域の主なアボリジニ言語グループは、パカントジ族、マヤンカパ族、ニインパ族です。
オーストラリアにおけるブロークンヒルの位置が判る地図(Map of Broken Hill, New South Wales state, Australia)
地図サイズ:480ピクセル X 360ピクセル
ブロークンヒルの観光名所としては、ロイヤル・フライング・ドクター・サービス博物館、ブロークンヒル地域美術館(Broken Hill Regional Art Gallery)、サルファイド・ストリート鉄道&歴史博物館(Sulphide Street Railway & Historical Museum、旧駅舎)、アルバート・カーステン鉱業鉱物博物館(Albert Kersten Mining and Minerals Museum)、トレード・ホール(Trades Hall1921年築)、デルプラッツ地下観光鉱山(Delprats Underground Tourist Mine)、デイドリーム鉱山跡(Historic Daydream Mine)、ブロークンヒル・モスク(Broken Hill Mosque、オーストラリア初のモスク、1891年創建、通称:アフガン・モスク(Afghan Mosque))、リビング砂漠州立公園(Living Desert State Park)、ブロークンヒル・ゴルフ & カントリー・クラブ(Broken Hill Golf & Country Club)、シルバートン(Silverton、ブロークンヒルから北西へ25キロメートルの場所にあるゴーストタウン、かつての銀鉱山町)などがあります。