アフガニスタン：カーブル - 旅行のとも、ZenTech

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カーブル地図

　カブール（パシュトー語：کابل‎‎（Kābəl）、ダリー語：کابل‎ （Kābol）、英語：Kabul）は、アフガニスタンの首都であり、最大の都市です。国の東半分に位置し、カブール州の一部を構成する自治体でもあります。ヒンドゥークシュ山脈南部の山岳地帯にあるカーブル盆地に位置する街です。市は行政上、22の行政区に分かれています。2025年の推計では、市の人口は 717万5千人に達するとされています。現代において、カブールはアフガニスタンの政治、文化、経済の中心地となっています。急速な都市化により、カブールは同国の主要都市であり、世界有数の大都市となっています。面積 1,028.24平方キロメートル、海抜 1,791メートル、北緯 34度31分31秒東経 69度10分42秒（日本では広島県広島市～岡山県倉敷市～兵庫県淡路市～大阪府堺市～奈良県橿原市～三重県伊勢市と同程度の緯度）です。
　現代のカブール市は、ヒンドゥークシュ山脈の狭い谷間に位置し、カブール川に接しています。標高 1,790メートル（5,873フィート）のカブールは、世界で最も標高の高い首都の一つです。市の中心部には、ハシュティ橋、ハブガー、カフフォロシ、サラジ、チャンダヴェル、ショルバザール、デ・アフガナン、ガデルディワネといった古い地区があります。
　カブールの歴史は 3500年以上とされ、アケメネス朝ペルシア帝国の時代にも記録されています。アジアの交差点、西はトルコのイスタンブール、東はベトナムのハノイのほぼ中間に位置するカブールは、中央アジアと南アジアの交易路沿いの戦略的な要衝に位置しています。古代シルクロードの重要な目的地であり、伝統的にタタール、インド、ペルシア（現在のイラン）の交易地点と考えられていました。何世紀にもわたり、カブールはセレウコス朝、バクトリア・ギリシア朝、マウリヤ朝、クシャーナ朝、ヒンドゥー・シャーヒー朝、西トルコ朝、テュルク・シャーヒー朝、サーマーン朝、ホラズム朝、ティムール朝、モンゴル朝、アルマーン・ラーヤーマージー朝など、様々な王朝や帝国の支配下に置かれてきました。
　16世紀には、ムガル帝国が夏の首都としてカブールを置き、繁栄と重要性を増しました。ナーディル・シャーのインド侵攻後、一時的にアフシャール朝の支配下に入りましましたが、最終的には 1747年にアフガニスタン帝国の支配下に入りました。カブールは 1776年、ティムール・シャー・ドゥッラーニー（アフマド・シャー・ドゥッラーニーの息子）の治世中にアフガニスタンの首都となりました。19世紀、カブールはイギリスに占領されました。イギリスは外交関係を樹立し、協定を結んだ後、アフガニスタンから撤退し、イギリス領インドに戻りました。
　カブールは、バーブル庭園、ダルル・アマン宮殿、アルグ宮殿といった歴史的な庭園、バザール、宮殿で知られています。20世紀後半には、多くのヨーロッパ人がヒッピー・トレイルを辿る途中の立ち寄り場所となり、「中央アジアのパリ」というニックネームを得ました。この平穏な時代は、1978年のサウル革命と、それに続く1979年のソ連軍の介入によって終わりを迎え、10年間にわたるソ連・アフガニスタン戦争が勃発しました。1990年代は、解散したアフガニスタン・ムジャヒディーンから分裂した派閥間の内戦が続き、都市の大部分が破壊されました。1996年、カブールは 4年間の断続的な戦闘の後、タリバンに占領されました。タリバン支配下のこの都市は、2001年の米国同時多発テロ事件後のアメリカ合衆国主導のアフガニスタン侵攻により、アメリカ合衆国の手に落ちました。2021年、アメリカとNATO主導の軍がアフガニスタンから撤退した後、カブールはタリバンに再占領されました。

カーブルイメージ（サキ廟）

　カーブルの観光名所としては、アフガニスタン国立博物館（カーブル国立博物館）、オマール博物館（Museum OMAR）、科学技術博物館（Museum of Science & Technology）、ダルラマン宮殿（アマーヌッラー・ハーンの王宮）、バーブル廟、戦勝記念塔、カーブル動物園、カレフ＝イ＝バラヒサール城塞跡（旧カブール砦、Qale'H-Ye-Balahissar）、ナダール・シャー霊廟（Nader Shah Tomb）、大統領宮殿（アルグ）、ハリ・ヤコブ広場（Haji Yaqob Square）、アブドゥル・ラフマン・カーン大モスク（Abdul Rahman Khan great mosque）、イードガー・グレート・モスク（Eidgah Great Mosque）、サキ・シャー・マルダンの巡礼モスク、サキ廟（Sakhi Shrine）、クレ・ケシティ・モスク（Pul-e Kheshti Mosque）などがあります。

　カーブルのホテルとしては、カブールセレナホテル、カブール・スター・ホテル＆レストラン、インターコンチネンタルホテル、サフィランドマークホテル、パークスターホテル、カブールシティウォークホテル＆スイーツ、シダーゲストハウス＆ホテル、ゴールデンスターホテル＆レストラン、ダリャヴィレッジホテル、バロンホテル、アフガンアジアゲストハウス、ゾハクヴィレッジなどがあります。

アフガニスタンにおけるカーブルの位置が判る地図

地図サイズ：480ピクセル X 360ピクセル

　カーブルへの交通アクセスは、飛行機ではカーブル国際空港（Kabul International Airport）、市内交通は路線バスとタクシーがあります。
　インドのニューデリーからカブールまで飛行機で 2時間（直行便、0～2便/日）、パキスタンのイスラマバードから 1時間（直行便、0～2便/日）、トルコのイスタンブールから 5時間15分（直行便、2便/週）、アンカラから 4時間35分（直行便、1便/週）、サウジアラビアのジェッダから 5時間5分（直行便、1便/週）です。カーブルからイスラマバードまで車で 8時間（東南東へ道なりで 480km）です。
　アフガニスタン国内ではカーブルからカンダハールまで飛行機で 1時間（直行便、0～2便/日）、車で 10時間30分（南西へ道なりで 500km）、ヘラートまで飛行機で 1時間10分（直行便、2便/日）、車で 13時間10分（西へ道なりで 820km）、マザーリシャリーフまで飛行機で 45分（直行便、6便/週）、車で 8時間（北西へ道なりで 430km）、クンドゥーズまで飛行機で 1時間（直行便、1便/週）、車で 7時間10分（北へ道なりで 340km）です。カーブルからジャラーラーバードまで車で 2時間40分（東へ道なりで 150km）です。

カーブル地図（Map of Kabul, Afghanistan）

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